「最近、周囲から情緒が不安定ではないかと指摘された」
「妄想が激しく、心が落ち着く様がない」
「最近、物忘れがひどい」
このような症状で、うつ病かも、認知症かも…と悩んで不安を抱えていませんか?
もしかしたらそれは、うつ病でも認知症でもなく、双極性障害かもしれません。
それでは、双極性障害とはどのような病気で、うつ病や認知症と何が違うのでしょうか。
もしも、「最近は気分の落差が激しいな」「物をよく忘れるな」と思ったなら、ぜひこの記事を読んでみてください。早めに医師に相談すればすぐに改善するかもしれません。
目次
双極性障害(躁うつ病)の症状は?こんな困ったことがある
同じ人間に躁の状態とうつの状態が繰り返される病気が、いわゆる双極性障害と呼ばれる病気です。
躁というのは、気分が高ぶっている状態のこと。いつもより妙に活動的だな、と周りから思われるような状態です。
一方でうつというのは、気分が落ち込んだり、億劫で身体を動かせなくなったりする状態です。
躁状態の行動
- 2時間以下の睡眠、又は睡眠無しでも平気で活動できる
- 人の意見を聞かない
- 饒舌になる
- アイディアが満ち溢れるが、自らで計画し、やり遂げることができない
- 根拠のない自信に満ち溢れている
- 金銭感覚が狂う(買い物・ギャンブル)
- 初対面でも無駄に話しかける
- 性に対して思うがままになる
うつ状態の行動
精神的症状
- 表情が暗い
- 自戒する
- 涙もろい
- 反応が鈍い
- 落ち着きがない
- 過度に飲酒をする
身体的症状
- 食欲が無い
- 性欲が無い
- 全く眠れない/過度に寝る
- 疲れやすい
- 頭痛・肩こり・動悸・下痢・めまい
- 口の乾き
双極性障害(躁うつ病)は見極めが難しい
双極性障害は、他の病気と間違って診断されることがよくあります。
それはなぜでしょうか?
双極性障害を疑って診断する患者が少ないのが圧倒的な要因です。
自分で躁が病気だと気付いていない場合。双極性障害は躁とうつの両者の症状が見られる病気なので、うつの状態で受診する場合が多く、うつ病と判断せざるを得ないのです。
このように躁の状態で受診する人は少なく判断が遅くなってしまいます。
実際に、うつ病から双極性障害に診断が変わった割合はおよそ20%。うつ病と診断された10人の中に1人~2人が双極性障害が潜んでいるのです。
双極性障害(躁うつ病)とうつ病の違い
しばしば躁うつ病と呼ばれる双極性障害。しかし、うつ病とは全く異なる病気なんです。
双極性障害は躁とうつの状態が繰り返される病気と言われています。
一方で、うつ病は単極性うつ病とも呼ばれます。気分が落ち込んだり、億劫で身体を動かせなくなる、といったうつの状態だけが見られる病気です。
双極性障害(躁うつ病)と統合失調症の違い
思考=統合失調症、気分=躁うつ病。といったように思考か気分、どちらに関わって症状が発症するかで見極めます。
また躁うつ病では、躁とうつの状態の間には、正常な状態に回復しますが、統合失調症では、陽性と陰性の状態の間に、正常な状態に回復することはありません。
双極性障害(躁うつ病)と認知症の違い
うつ病での記憶力低下・判断力低下といった症状が、認知症とよく間違われます。
また、抑うつといった症状は、うつ病でも認知症でも見られるため、判断を間違いやすいです。
特に間違いが起きやすいのは50代以降と言われています。
大きい違いは、自責の念にあります。うつ病は死にたい、など悲観的になってしまうケースが多いのに対し、認知症はそのような感情は持ちにくい傾向にあります。
まとめ
うつ病との違い | うつ病はうつの状態のみ。躁うつ病は躁とうつの状態を繰り返す。 |
統合失調症との違い | ・発症要因:統合失調症→思考 躁うつ病→気分 ・統合失調症は病期の間に正常に回復しない。躁うつ病は正常に回復する。 |
認知症との違い | 認知症は悲観的な感情を持たない。躁うつ病は悲観的な感情を持ちやすい。 |
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