「最近、仕事中に急にミスが増えてきた…病気でミスが増えると聞いたことがあるけど、自分は大丈夫だろうか?」
そのような悩みを抱えている方に向けてこの記事を書かせていただきました。
結論を先に言うと、仕事で急にミスが増えた場合はうつ病の可能性もあります。しかし、必ずうつ病だというわけではありません。
そこで今回は、精神疾患治療のプロである「博友会」が、判断のポイントや対処方法について解説させていただきます。
早速見ていきましょう。
目次
仕事で急にミスが増えた場合はうつ病の可能性もある
今まではミスなく仕事ができており、同じ業務内容なのに急にミスが増えた場合、うつ病の可能性はあります。
「そんなことは無い!自分は大丈夫だ、仕事をしなければ!」と考える頑張り屋な方こそ注意が必要です。
実は、現在の日本では約15人に1人がうつ病になるんです。珍しい病気ではないため、風邪と同じであなたもかかる可能性はあります。
まずは2分だけ時間をください。記事を通じて、あなたの状況を整理しましょう。
職場でこの症状が出たらうつ病のサイン?注意したいポイント5つ
残念ながらうつ病にかかる明確な原因はまだ特定されていません。
しかし、うつ病の方に共通しているサインは存在します。ここで主に職場で見られるうつ病の可能性が高いと思われるサインは以下の通り。
- ケアレスミスが多い
- 社内でコミュニケーションを取ることが減った
- 仕事中に強い眠気を感じる
- 落ち着きが無く、離席が増える
- 気分が落ち込む
それぞれ解説していきましょう。
症状1:ケアレスミスが多い
うつ病の症状として客観的にわかりやすいのは仕事のパフォーマンスが下がる点です。
具体的には以下のようなミスが起きがち。
- 書類やメールにおける誤字脱字や計算ミスをする
- 仕事のタスク、スケジュールを忘れる
症状2:社内コミュニケーションの減少
元々明るく、活発的な方でもうつ病を発症すると、人と関わりを持つのを避けるようになります。
自分から他人に話しかける意欲が減った、ランチや飲み会などに魅力を感じなくなったなどの変化があるなら要注意。
症状3:仕事中の強い眠気
デスクワーク中の居眠りや会議中の居眠り等が挙げられます。
また、眠れない、朝、目覚ましよりも早く目が覚める、夜中に何度も目を覚ます、寝た気がしないなどといった『睡眠障害』を起こす場合もうつ病の可能性が非常に高いです。
睡眠障害でお悩みの方はこちらの記事もご覧ください。
症状4:落ち着きが無く、離席が増える
注意力や判断力も低下によって不安や落ち着きのなさ(焦燥感)でじっとしていられない、うろうろする、頻繁に席を離れるという行動が起きる場合があります。
症状5:気分が落ち込む
気分が落ち込む(特に朝の抑うつ気分が強い)、悲しい気持ちになる、何の希望もないなどのうつ気分になり、仕事中の意欲が低下しネガティブな発言が多くなります。
では、以上のような症状が出たときどうすれば良いのでしょうか?次の項目で、具体的な対策を紹介します。
仕事に支障が出た時にまず行いたい4つの対策
仕事に支障が出て、原因が不明、改善されない場合は以下の対策がオススメ。
- 家庭でできるうつ病セルフケアを試す
- 病院に相談する
- 休職や各種制度を利用して休む
- 現在の仕事を見直す
うつ病セルフケアを試す
うつ病は症状がひどくならないうちに治療することが重要です。ここでは、まずご家庭でできるセルフケアについて紹介します。
家庭でできる具体的なセルフケアは以下の通り。
- 十分な睡眠時間と質を確保する:飲酒を控える、夜間にスマホを使わない
- 生活リズムを整える:起きる時間を決める
- 運動習慣を取り入れる:ウォーキングをする
- 栄養バランスを見直す、食事の時間を決める:朝・昼・夕しっかりと食べる
セルフケアにおいて重要なのは、規則正しい生活を送ることです。まずは体内時計を朝型に整えることから始めましょう。
病院に相談する
うつ病は「精神科」、「心療内科」、「メンタルクリニック」、「こころのクリニック」などで診察を受けることができます。
「精神科」と聞くと抵抗がある方もいるかもしれませんが診察の手順や方法や、普段風邪を引いた時にかかる内科とあまり変わりはないのでご安心ください。
予約制の病院が多いので、事前に電話をしてご確認頂くことをおすすめします。
休職や各種制度を利用して休む
現在の仕事量や内容が自分に合っているか見直すことも重要です。もし仕事が合っておらず、今の仕事を辞めたいと悩んでいる方は以下の記事を参考にしていただけると幸いです。
現在の仕事を見直す
仕事を進めていく上で、仕事に支障をきたしながら無理をして仕事を続けることはうつ病の悪化につながることも。うつ病の原因が職場環境にある場合は仕事を辞めるという選択を取ることをおすすめします。
もし退職するなら雇用保険(失業手当)の確認、手続きを行う
退職する場合、雇用保険に加入している場合は失業手当をもらえるよう申請しましょう。
失業手当を受け取れる条件は、「離職する日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して12ヶ月以上あること」。
失業手当の対象となれば、90日間(約3ヶ月)受給することが可能なので、金銭的な面でやや余裕が持てます。
雇用保険(失業保険)の手続きについて詳しくは、以下のページで紹介されていますのでご覧ください。
ハローワークインターネットサービス – 雇用保険手続きのご案内まとめ
今回は、仕事で急にミスが増えた人に向け、万が一うつ病だった際の判断方法と、対策についてお話しさせていただきました。最後にポイントを振り返りましょう。
- 仕事で急にミスが増えた場合は、うつ病の可能性がある
- ケアレスミスが増える、コミュニケーションが減る、仕事中の強い眠気、落ち着きがない、気分が落ち込むなどはうつ病のサインかも
- 仕事に支障が出た場合は「うつ病セルフケアを試す」「病院に相談する」「会社の制度を利用して休む」「現在の仕事を見直す」ことが大切
この記事を読み、「ひょっとするとうつ病かもしれない」「仕事が苦しくて気持ちがモヤモヤする」という方は、一度ご相談ください。一緒に解決方法を探していきましょう。
社会医療法人博友会は「精神科救急医療」体制が整っております。
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駐車場も完備しておりますので、お車でもお越し頂けます。