警察庁統計資料によると日本の年間自殺者数は約3万3000人と高止まりを続け、人口10万人当たりの自殺者数はアメリカの2倍、イギリスの3倍と先進国の中でも群を抜いています。多くの自殺の背景にあるのは統合失調症やうつ病などの心の病気。早期発見・早期治療が大切です。
社会医療法人博友会 北の峰病院
西出 和正 医師
精神保健指定医 日本精神神経学会専門医・指導医
昭和53年 小樽市生まれ
平成15年 札幌医科大学医学部卒業
平成15年 札幌医科大学付属病院 精神神経科
平成16年 総合病院釧路赤十字病院
平成20年 北の峰病院
最初に気がつくのは家族です。
統合失調症やうつ病などの心の病気は年々増加しています。会社での異動や転勤、退職やリストラなどで環境が変化したり、家族が亡くなるといった辛い出来事を経験した時に、発症リスクが高まります。
心の病気を発症した場合、最初に「おかしい」と気づくのは、身近にいる家族や友人です。医師がうつ病と診断を下すには、家族から見た本人の様子の変化が貴重な情報となります。受診時には家族が付き添い、「いつごろから、どういう症状が出たか」「現在の症状」などをありのまま医師へ伝えてください。本人が受診を嫌がる場合は、家族だけが相談にいらしてもかまいません。
必ず専門家のサポートを受けましょう
心の病気の症状や回復に必要な時間などは、大きな個人差があります。期待通りに回復が進まないと、家族が自信を失ったり、不満がたまったりします。
家族だけでストレスや問題を抱え込まずに、「辛い気持ち」を病院や保健所などで相談しましょう。医療や福祉の制度を利用し、専門家のサポートを受けながら、あせらずに「心の病気」を見守ることが大切です。
こころの病気にある様々な症状
こころの病気には様々な症状があります。自分で気づきやすい症状と、自分では気づきにくく、家族など周りの人が先に気づく変化があります。自分で気づきやすい症状としては、気持ちが落ち込んで自信がなくなったり、必要以上に不安になったり、周りの出来事を自分と結びつけて取り越し苦労をしたりすることなどがあります。そのほかに、体がだるくて疲れがとれない、息苦しいなど、身体面の症状もあります。自分では気づかず周りの人が先に気づく変化としては、生活リズムや服装の乱れなどの行動の変化があります。気分が高ぶって、いつになく自信家になったり浪費に走ったりすることも周囲に先に気づかれる変化です。
症状があるからといって、病気とは限りません
こころの病気の可能性を考える有力な手がかりが症状ですが、症状があるからといって病気であるとは限りません。私たちはいつもストレスにさらされながら生活しています。大きな出来事があれば眠れないこともありますし大切な人が病気になれば気持ちが憂うつになります。これは自然な反応です。健康な人では、何かの症状や変化が出ていても、ストレスが去れば元の状態に戻る力があります。これを復元力(レジリエンス)といいます。この復元力が十分働いているときは病気にはなりにくいのです。
症状が長く続いたり、生活するうえで支障が大きい、つらくて苦しいといった場合には病気の可能性があります。
厚生労働省のHPより
一人で悩まずに専門医へお気軽にご相談ください。
社会医療法人博友会は「精神科救急医療」体制が整っております。
平岸病院では休日・祝日を含む365日、時間外診療を実施しております。
電話番号:0125-38-8331
アクセス方法:
交通機関
◆JR⇒ 〔根室本線〕平岸駅下車(徒歩7分)
◆中央バス⇒
〔滝芦線〕〔砂芦線〕新光町停留所下車(徒歩1分)
〔高速ふらの号〕平岸停留所下車(徒歩7分)
駐車場も完備しておりますので、お車でもお越し頂けます。