目次
今年は「六月病」「七月病」の流行に要注意だ
新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言がひとまず解除され、日常が少しずつ戻ってきています。そんな中で、現在心配しているのは「六月病」「七月病」です。
五月病は、新入社員や新年度に部署移動した社員が、5月頃に心身の不調を訴えることからついた名前です。新しい環境に対して身体に溜まったストレスが、約1カ月で心身の不調として表れるのです。
今年は在宅勤務の推奨や勤務自体の縮小により、本格的な出社は5月下旬~6月から、という方が多いと思います。すると、約1カ月後、すなわち6月や7月に「五月病」と同じような症状が出てくる可能性があります。
これらは医学的には「適応障害」と呼ばれます。よく適応障害と混同されるのがうつ病です。物事に対する意欲がなくなってしまう「うつ状態」になるという点では共通していますが、うつ病が「明らかなストレス要因がないのに(日々の特定しきれないさまざまなストレスが積み重なって)発症する」のに対し、適応障害は「転職や人間関係のトラブルなど、ストレス要因に対して発症する」とされています。
精神面では無気力感、不安、焦り、緊張が主となります。何をしても興味が湧かずに楽しめず、むなしい気持ちになってしまい、ネガティブな方向に物事を考えてしまいます。不安や焦りから、ささいなことでイライラしてしまう方もいます。
行動面では外出や身支度がおっくうになり、ひどい場合は無断欠席を繰り返すまでになります。人によっては暴飲暴食、無謀な運転といった攻撃的な行動が表れます。
■適応障害の治療
適応障害は、うつ病のように抗うつ薬のような薬物によって治療することは難しいとされていますが、明確なストレスが原因であるため、それを取り除くことが治療になります。
うつ病では慢性的なストレスの積み重ねのために、ストレス要因から離れてもすぐに症状が治まることはありませんが、適応障害では「ストレス要因から離れると、症状がよくなる」のです。
環境が変わると誰もがストレスを感じるものです。情勢がめまぐるしく変わる昨今ですが、ストレスとの付き合い方を身に付けられるいい機会と捉え、ポジティブな毎日を送っていきましょう。
東洋経済ONLINEより
「コロナうつ」にならないための3大習慣
コロナ禍や自粛生活などの「環境の変化」により、多くの人が将来への不安を抱え、「大きなストレス」を感じています。ストレスを溜め込みすぎると、体調を崩したり、うつなどのメンタル疾患に陥ってしまいます。
- 結局、「ちゃんと生きている人」が強い
大きな環境の変化により、メンタルや体調を崩さないように、心と体を整え、病気を予防する生き方をすることが大事になりました。
今は、うつ病患者が100万人を超える時代です。うつ病として病院に通っている人が100万人ですが、「軽うつ」「前うつ」「隠れうつ」などと呼ばれる、うつ病の予備軍がその数倍はいると推測されています。
うつ病の予防法を一言でいえば、「規則正しい生活」です。これに勝るものはありません。睡眠不足、運動不足、乱れた食生活はすべて「規則正しい生活」からの逸脱です。
自律神経の切り替えが悪くなると、さまざまな体調不良があらわれます。毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる「規則正しい生活」の基本を、まずはちゃんと認識しておきましょう。
- 王道の「規則正しい生活」とは?
(1)最低でも6時間以上の睡眠
「毎日7時間、ぐっすり眠っていますが、うつ病です」
そんなことを言う患者さんには会ったことがありません。うつ病の患者さんのほとんどは、「ぐっすり眠れない」「寝つきが悪い」といった睡眠障害を訴えます。それは、うつ病の発病よりも先行して見られることが多いです。「睡眠障害の5人に1人はうつ病」というデータもあります。
仕事が忙しいと、睡眠時間が減ってしまいがちですが、忙しいときほど、きちんと睡眠をとるべきです。最低でも6時間の睡眠時間を確保しましょう。
(2)週に150分以上の有酸素運動
「週2回ジムに通って運動していますが、うつ病です」
そんな患者さんにも会ったことがありません。うつ病の治療として、運動療法が注目されています。週に150分以上の有酸素運動で、薬物療法と同程度かそれ以上の効果があるといいます。うつ病になる前から、運動をしていれば、当然、予防効果があります。
オーストリアの研究によると、運動習慣がまったくない人は、週に1~2時間の運動をしている人に比べ、うつ病発症のリスクが44%増加していました。運動をしない人は、定期的に運動をしている人に比べて、1年後のうつ病の発症率が1.8倍だとする報告もあります。
具体的な運動としては、ランニングや水泳などの有酸素運動、あるいは普通の散歩、ヨガのような軽い運動でも気分の改善や向上効果が認められています。最近では「筋トレ」にも、うつ病の改善効果を認める報告があります。
運動をすると、「セロトニンの分泌が活性化する」「睡眠の質が改善する」「ストレスホルモンを低下させる」「脳の神経を成長させる物質(BDNF)が分泌される」など、良いことずくめなのです。
(3)3食の食事と健康的な日本食
「朝食はとらないほうがいい」「1日1~2食が健康的」など、さまざまな健康法がたくさん出てきていますが、メンタル疾患の予防の観点からいうと、3食をバランスよく食べることが重要です。
国立精神・神経医療研究センターの研究によると、うつ病群において「朝食をほぼ毎日食べる人」の割合は、「食べることがまれである人」の0.65倍と少なく、反対に「間食や夜食をほぼ毎日食べる人」は、「まれにしか食べない人」に比べ1.43倍も多かったのです。
また、噛むことはとても大切です。10~15分の咀嚼でセロトニンを活性化させます。朝ご飯をゆっくりと食べるだけで、朝からセロトニンを活性化することができます。うつ病とは、セロトニンが低下する病気ですから、咀嚼によってセロトニンを活性化することは意味があります。
以上、当たり前のことに思えたかもしれませんが、あらためてチェックしてみると、できていないことも多いでしょう。シンプルな方法こそが王道です。ぜひ、見直してみてください。
DIAMOND onlineより
在宅ワークの長期化で高まる「死に直結する4つのリスク」とは?
アフターコロナ症候群は、社会の弱体化を招く危険性も
新型コロナウイルス拡大として自粛生活を強いられて約3か月。その間に「体力が落ちた」「疲れやすくなった」「物忘れがひどくなった」「うつ病気味になった」といった不調を自覚し始めた人々は実に多い。
これは、閉じこもりや社会的孤立から起こる症状だといわれている。アフターコロナ症候群、通称「コロナぼけ」ともいえるこの現象、実はここ数年社会の高齢化が進む中で取り沙汰されている「フレイル」に酷似している。
フレイルとは、ストレスにさらされることで容易に健康が損なわれ、要介護や最悪、死に至る高齢者の心身の“脆弱性”が増した状態のこと。身体的、精神心理的、社会的の3つに分類されており、先に挙げたコロナぼけと同じ状態が見られるのだ。
フレイルにも詳しい老年内科の座間清氏は、これらの共通点に対してある見解を持っている。
「未知の新型コロナウイルス感染の不安、外出自粛による社会的隔離や経済的な問題などが精神的ストレスとなり、若年層にも認知機能の問題が起きる可能性は十分にある。疾患のみならず、外的ストレスという環境はフレイルと共通した発症要因と考えられます」
加えて、人間には非常に優れた「適応力」があるため、たとえ2週間でも1か月でも「何もしない」「いつもと違う日常」を過ごすことで心身がその状況に慣れてしまい、ボーッと過ごすなどの反応が出てきてしまうというのだ。
無重力状態で長期間過ごしているのと同じ!?
一方、スポーツ医学の分野において中高年の筋力トレーニングや健康政策などを研究する久野譜也氏は、今回の現象を「健康2次被害」と捉えている。
「筋肉の問題に特化して言えば、宇宙飛行士が無重力下で過ごして地球に帰還すると筋肉量がかなり減少してしまう『ベッドレスト』を外出自粛下で社会実験しているように感じられます」
筋肉量は30代から減少し始め、40代からは年1%の割合で減っていくのに対し、ベッドレストをすると数か月で1年分ほどの筋肉量が落ちてしまう。外出自粛とはいえ運動は制限されていないはずだが、それでも筋力の低下、物忘れ、抑うつ状態となる原因について、久野氏はこう指摘する。
「特にここ最近はあまりにもいい加減な情報が氾濫しすぎています。それが社会の不安を煽り、誤った情報でコロナを恐れて巣ごもり状態になる人を増やし、結果として心身の健康に悪影響を与えていると考えられます」
また今後、リモートワークを単に効率性のみで推奨することにも警鐘を鳴らす。
「’09年にWHOが世界中の論文を精査して死因のワースト20を発表しているのですが、上位は高血圧、高血糖、運動不足、肥満でした。出社すればトイレの距離も在宅より長いなど、意識せずとも一定の活動量があったのに対し、リモートワークでは座位の時間が増え、圧倒的に活動量が減ってしまいます。これによって先に挙げた死因のうちの4つのリスクが高まり、長期間続けば健康被害をもたらす。企業は今後、その点も考慮しなければならないでしょう」
またアンケートでも体重の変化や生活リズム、運動能力や他者との会話など不具合を感じる部分は多岐にわたる。これについて座間氏は、「“コロナぼけ”は、コロナに起因する多様なストレスに対する反応性の抑うつから発症し、同時期に多発すると考えられます」と言う。これらがリカバリされないままだと、社会全体に停滞をもたらすことは必至だ。
SPA!より
精神科医が「絶対にやるべき!」と断言する朝のベスト習慣
コロナ禍や自粛生活などの「環境の変化」により、多くの人が将来への不安を抱え、「大きなストレス」を感じています。ストレスを溜め込みすぎると、体調を崩したり、うつなどのメンタル疾患に陥ってしまいます。
- 「朝の30分」で人生が変わる
いま、YouTubeなどで有名人によるモーニングルーティンが話題ですが、精神科医としておすすめの最高のモーニングルーティンがあります。
それが、「朝散歩」です。
方法は簡単です。朝起きてから1時間以内に15~30分の散歩をするだけです。それだけで、セロトニンが活性化し、体内時計がリセットされ、「副交感神経」から「交感神経」への切り替えがうまくいき、自律神経が整えられます。
ストレスフリーを目指すのに、こんなに効果的な健康習慣はありません。
- 朝散歩の科学的根拠とは
朝散歩は健康になるためのすべての要素を含んでいます。朝散歩は、メンタルにおける最強の健康法といっていいのです。朝散歩が効果的である科学的な理由を3つ紹介しましょう。
(1)セロトニンの活性化
セロトニンは、「朝日を浴びる」「リズム運動」「咀嚼」によって活性化します。朝の散歩は、「朝日を浴びる」「リズム運動」(ウォーキングなどの規則的なリズムを刻む運動)の2つを兼ねているので、セロトニンを十分に活性化することができます。
セロトニンは、覚醒、気分、意欲と関連した脳内物質で、セロトニンが低下するとうつ的になります。セロトニンが活性化すると、清々しい気分となり、意欲がアップし、集中力の高い仕事ができます。
そして、セロトニンを材料に夕方から睡眠物質のメラトニンが作られます。セロトニンが十分に分泌されることで、結果、夜の睡眠が深まるのです。
(2)体内時計のリセット
人間には体内時計があり、平均24時間10分前後といいます。体内時計をリセットしないと、毎日10分ずつ寝つきの時間が遅くなり、昼夜逆転生活となってしまうのです。
体内時計をもとに、睡眠、覚醒、体温、ホルモン、代謝、循環、細胞分裂などがコントロールされているので、体内時計がズレると、「指揮者のいないオーケストラ」のように体内がバラバラの状態になり、高血圧、糖尿病、がん、睡眠障害、うつ病など、さまざまな病気の原因となります。
体内時計をリセットするには、太陽の光(2500ルクス以上)を5分浴びるのが効果的です。だからこそ、朝に外に出ることがいいのです。
(3)ビタミンD生成
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、骨を丈夫にするホルモンです。ビタミンDは、非常に欠乏しやすい栄養素として知られ、日本人の8割がビタミンD不足ぎみで、4割で欠乏していると言われます。
ビタミンDが欠乏すると、骨粗鬆症になります。骨粗鬆症になると、ちょっとした転倒で簡単に骨折します。骨折するとしばらく安静が必要なため、一気に筋肉が衰えます。高齢者の場合は、それがきっかけで「要介護」「寝たきり」になる人も多いのです。
ビタミンDは食事から摂取もできますが、必要量の半分は自分で生成することができます。原料は「紫外線」です。皮膚に日光(紫外線)が当たると、ビタミンDが生成されます。
15~30分の朝散歩をすれば、1日に必要な量のビタミンDの生成が行われます。紫外線が気になる女性も多いでしょうが、だからこそ日差しの強い昼ではなく、日光が比較的弱い朝がベストなのです。
以上をまとめると、メンタル疾患のある人から、夜の寝つきが悪い人、仕事でパフォーマンスを上げたい人まで、すべての人に朝散歩がおすすめです。少しでも身体的・メンタル的に不調がある人は、必ず習慣として取り入れてください。
- 具体的な朝散歩の方法
基本的な方法は、「起床後1時間以内に、15~30分の散歩を行う」です。午前中(できれば10時まで)に行いましょう。雨の日でも効果があります。サングラスはかけず、紫外線を防御しすぎないのがポイントです。
健康な人であれば、15分ほどでセロトニンが活性化します。「メンタル疾患のある人」「メンタルが弱っている人」「睡眠に問題がある人」などであれば、セロトニン神経が弱っている可能性が高いので、30分を目安にしてください。
ただし、30分を超えるとセロトニン神経が疲れてしまい、逆効果になるので注意しましょう。
また、起きて3時間以上が経ってから朝散歩をすると、体内時計が後ろに3時間ズレてしまうので逆効果です。必ず、起きて1時間以内に行ってください。
朝散歩の後には朝食を食べましょう。朝食を食べることで、さらに「脳の体内時計」と「体の体内時計」のズレが補正されます。
また、よく噛んで朝ご飯を食べましょう。「咀嚼」もリズム運動なので、それだけでセロトニン神経を活性化します。
「リズム運動」であれば、セロトニンは活性化するので、悪天候で外に出られないときは、室内で「ラジオ体操」で代用してもいいでしょう。
DIAMOND onlineより
若いママ友とのつき合いがストレス。自分の意見が言えなくて…
「ママ友との関係がしんどい」と悩む人は少なくありません。とくに習い事やスポーツクラブなどは親も熱心だったりするぶん、逆にしんどさも多いという面があります。
少年野球のママ友とうまくつき合えない悩み。年下のママ友が苦手でストレスに…
今回紹介する事例の、後藤悦子さん(仮名)は50歳。高校1年生の長女と小学6年生の長男のお母さんです。
悦子さんは「少年野球のママ友とうまく関われない」という悩みをもっていました。
- 年齢差のあるママ友がやりにくい
悦子さんが「しんどい」と感じているのは、同じチームのママ友との関係について。
じつはチームのママ友の中で悦子さんが最年長。しかもほとんどのお母さんが30代ということで、最初から「やりづらいなあ」という印象があったそうです。
少年野球では保護者の方の応援というのが重要で、試合の送迎にだれが車を出すのか、スポーツドリンクやお茶、水などの手配をどうするのか、監督やコーチへの対応など、想像以上にやることがあったと悦子さんは言います。そんななかで、とくに熱心なお母さんが3名いて、ほかの人がその人たちの意見に流されるような傾向があるのだそうです。
ただでさえ年齢的にやりにくさを感じているうえに、もともと控えめな性格の悦子さんは、どうしてもこの3人のお母さんに対して苦手意識がぬぐえません。しかも最上級生となり、3人のお母さんたちはますますヒートアップ。悦子さんからすると、「お願いされるというより命令されているような感じ」に受け取ってしまうようになりました。
- 相手の立場になって考えてみる
そうこうしているうちに、一日のほとんどの時間で頭の中をその3人のママ友のことを考えて憂鬱になるようになってしまい、そのしわ寄せとしてついつい家族にキツく当たってしまったり、自分の体調がすぐれないように感じたりする日が増えたりし、相談にやって来られたのです。
悦子さんの話を聞いて、私は「もし立場が逆なら、どう思いますか?」と質問をしてみました。悦子さんは少し考えてこう答えてくれました。
「私なら、相手の気持ちを尊重して『あなたはどう思う?』って聞くと思います」
続けて私はこう尋ねました。
「もしその人がいつも受け身で、自分から発言しない人だったらどうですか?」
すると悦子さんはハッとした表情をした後で「聞く前にお願いしちゃいますね。そうですね。私いつも意見を言わずに黙っているから、だんだんそうなっていたように思います」そう答えてくださいました。
ただ「でもやっぱり自分の意見を言うのは難しいです。なんかわがままと思われたり、人間関係がかえってギクシャクする気がして」とおっしゃるので、次のようなお話をしました。
- 「アイ・メッセージ」を活用しよう
人に意見を聞いてもらいやすい話し方として「アイ・メッセージ」というのがあります。
アイとはIのこと。つまり私ですね。話の冒頭に「私は」をつけて話すんです。「私は、その日は都合が悪いです」というふうに。
たとえば「その日は都合が悪いです」と言われるよりは、「私は」がある方が受け取りやすいですよね。これは「私は」がないとなにか上から言われたように聞こえるので、受け取りたくなくなるんです。だから「私は」をくっつけて聞いてもらいやすくします。
さらに最後に「どうでしょうか?」という質問をつけると相手は答えなきゃいけなくなります。「私はその日は都合が悪いのですで無理なんですが、いかがでしょうか?」というふうに、できるところからでいいので一度試してみませんか。
- 気を使いすぎてコミュニケーション不足にならないために
この話の数日後、悦子さんから連絡をもらいました。じつはあの3人のママ友と仲良くなれたとのことでした。悦子さんの方から勇気を出して、アイ・メッセージで自分の気持ちを伝えたそうです。すると向こうもじつは気を使っていたそうで、悦子さんの気持ちが聞けてよかったと言ってくれたとのことでした。
お互いが気を使いすぎて、コミュニケーションがうまく行っていないということがあります。そんなときは「アイ・メッセージ」で気持ちを伝えてみてください。
ESSE onlineより
以上ニュースのまとめでした。
【関連記事】