「家族にうつ病のような症状があるけど、病院へは行きたがらない…でも生活には影響出てるし、傷つけないように病院に連れて行くにはどうしたらいいの?」
ご家族や身近な人の精神科通院については、当院でも多くご相談を受ける内容です。インターネット上を調べても中々具体的な方法が出てこないのが現状。
そこで今回は、元「札幌医科大学医学部 神経精神医学講座教授」であり、元「医療法人北仁会 幹メンタルクリニック 院長」の経歴を持つ「齋藤 利和」先生に伺ったお話を元に、ご家族や身近な人に通院していただく方法についてご紹介します。
目次
相手を傷つけずに精神科へ連れて行くには?
「うつ病になった家族をどうやって精神科へ連れて行ったらよいのか」との相談をよく受けます。ここでは具体的な方法を二つ紹介しましょう。
身体的な症状がある場合はまず内科を受診してもらう
身体症状がある場合は、まず内科への受診をおすすめします。身体的な病気が見つかることもありますし、身体的な病気がないと分かってから、その先生に精神科の受診を勧めてもらうと、抵抗が薄らぎます。
不眠などの症状をきっかけに受診してもらう
不眠など、精神的なもの以外の症状がある方なら「不眠の治療だけでもしてもらいましょう」、「診察で問題ないということが分かれば私も安心できるから」と軽く勧めることで受診がスムーズになることも多くみられます。
大切なことはいままで通り接すること
ご家族の方は態度を変えずに今まで通り自然に接し、家事などの日常生活の負担を減らす工夫をしてください。
会社へ行くのが嫌だと言われると「大変だろうけど頑張って」などと説得しがちですが、励ましは禁物。「好きな温泉でゆっくりしてきたら」というアドバイスもかえって苦痛になります。
うつ病患者の家族の一番大切な心得は、家でごろごろしている状況を受け入れることと焦らないことです。そして、じっくりと話を聞くようにしましょう。
おわりに
今回はご家族や周りの方にうつ病の疑いがある時、どのようにして精神科を受診していただくか、というお話しをしました。この記事のポイントは以下の通り。
- 身体的な症状がある場合は内科を受診してもらい、そこから精神科受診へ繋げる
- 「精神的」な症状でなく、「不眠」などを症状を足がかりに受診してもらう
- 励まさず、焦らず、いままで通り接する
社会医療法人博友会は「精神科救急医療」体制が整っております。
平岸病院では休日・祝日を含む365日、時間外診療を実施しております。
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