自律神経が乱れると、思うような生活リズムで過ごせなかったり、睡眠が浅くなって日中の活動に支障が出たりと辛いですよね。
そこで今回は、自律神経失調症の方に寄り添ってきた博友会が、自律神経を整えるための方法を5つ解説します。
特に睡眠に関係することを多く解説していますので、寝付きが悪い、最近心身の調子が良くないといった方はぜひお試しください。
目次
自律神経を整えるための5つの方法
自律神経を整えるということは「交感神経」と「副交感神経」のバランスを取ること。そして最も大切なことは睡眠です。
ここで紹介する5つの方法は副交感神経を優位にするだけでなく、睡眠の邪魔をしない方法にもなっていますので一つひとつ見ていきましょう。
1.朝日を浴びる
自律神経を整える最初のステップは、朝日を浴びることです。朝日を浴びることには2つの意味があります。
一つは、体内時計をリセットすること。人間の体内時計は約24.2時間と言われており、1日生活するだけで少しのズレが生じます。朝日を浴びることでこのズレを直すというわけです。
もう一つは、メラトニンの分泌を促進させること。メラトニンは睡眠を促すホルモンであり、朝日を浴びてから14〜16時間程度経過すると分泌されることが知られています。
睡眠の改善に繋がるため、まずは朝起きて散歩する、ベランダに出るなどして朝日を浴びるところから一日をスタートさせましょう。
2.睡眠をしっかり取る
自律神経を整えるために、睡眠をしっかり取ることも重要です。最適な睡眠時間は個人ごと異なりますが、一般的には6〜7時間の睡眠を取ることが良いとされています。
「平日は忙しく、休日に寝溜めする」といった声もよく耳にしますが、休日の長時間の睡眠は今までの負債を返済したに過ぎません。次の平日はまた睡眠不足となり、パフォーマンスが低下します。
そのため、平日・休日問わず睡眠時間を確保し、可能な限り規則正しい生活リズムで生活することが重要です。
3.食生活の改善
規則正しい食生活も、自律神経を整えることに繋がります。
具体的には以下のものが効果的な食事と言われています。
成分 | 具体的な食べ物 | 効果 |
---|---|---|
GABA | 発芽玄米、キムチ、みそなど | 中枢神経で働き、神経の高ぶりを抑える |
トリプトファン | レバー、乳製品、バナナなど | 精神を安定させる |
ビタミンB6 | レバー、カツオ、マグロ、肉類 | 自律神経を整える、交感神経の興奮を抑える |
カルシウム | 牛乳、大豆、魚介類 | 脳神経の興奮を抑える |
反対に、カフェインやアルコールなどは神経を昂らせるため就寝前は控えましょう。また、寝る直前の食事は睡眠を浅くするため推奨しません。就寝の3時間前には食事を終えるようにしましょう。
4.毎日入浴する
普段シャワーだけの人は特に、毎日入浴することを心がけましょう。
入浴により皮膚温度を上げ、手足の毛細血管から熱放散をすることで深部体温が下がり、入眠しやすくなります。
おすすめは就寝90分前に40℃のお風呂に15分程度浸かること。入浴することでリラックス効果が得られるだけでなく、入眠効果も得られます。
5.首を温める
首を温めることで副交感神経が優位になり、リラックスできる状態になります。レンジでチンしたホットタオルや、市販の温熱シートがおすすめで、ホットアイマスクと併用するとより高いリラックス効果が得られます。
就寝の30分前に行うことで眠気を誘発し、スマホ操作などによる脳の覚醒も防げるため自律神経を特に整えたい方は入浴・首を温める・ホットアイマスクの3つをセットで行いましょう。
自律神経が乱れるとどうなる
ここでは、自律神経の乱れがあなたにどう影響するのかを解説します。
寝付き・睡眠の質が悪くなる
自律神経が乱れ、交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、睡眠に影響が出ます。特に入眠しにくくなる、睡眠の質が悪くなり夜中に目が覚めるといった状態は多く、現代人の悩みの種になっています。
睡眠のリズムが乱れると、生活リズムの乱れに直結しますので、自律神経を整えることは日中の活動の効率向上に繋がることを覚えておきましょう。
身体的・精神的症状が現れる(自律神経失調症)
自律神経が乱れると、頭痛、肩こり、胃痛や下痢など様々な身体的症状が現れます。また、不安な気持ちが強くなる、イライラするといった精神的な症状が現れることも。
これらの症状が現れた状態を自律神経失調症と呼びます。特に強いストレスで症状が現れることが多く、睡眠不足が重なりうつ病を併発するケースも少なくありません。
自律神経の乱れは身体的・精神的な健康を害してしまうということも覚えておきましょう。
ストレスなどが改善しない場合は病院に相談する
今回紹介した内容を試してみても「眠れない」「モヤモヤする」「日中ぼーっとする」など苦しい状態が続くようでしたら、専門医に相談しましょう。
精神科であれば、睡眠改善のための方法や万が一うつ病などが隠れていた場合にも早期発見に繋がります。少し抵抗があるかもしれませんが、あなたの健康を保つためにも、一度相談してみてください。
私たち博友会でも、受診いただける体制を整えております。
博友会は精神科救急医療として「時間外診療」も行っています
平岸病院では休日・祝日を含む365日、時間外診療を実施しております。心の体調が悪い時、医師の診察を受けたい時はお電話いただければ、夜中でも診察させていただきますのでまずはお電話ください。
駐車場も完備しておりますので、お車でもお越し頂けます。
まとめ
今回は自律神経を整える方法について解説しました。交感神経と副交感神経のバランスを取るには睡眠が重要で、入眠しやすくすること、睡眠の邪魔となる行動をしないことが重要になってきます。
自律神経の乱れは寝付きや睡眠の質を悪くするだけでなく、身体・精神的な症状に繋がり、最悪の場合うつ病などの精神疾患を発症してしまうことにも繋がります。
あなたの心の健康のためにも、日常でできることから取り入れて自律神経のバランスが崩れないよう心がけましょう。
博友会ではこの他にも、自律神経や睡眠に関する情報を多く公開しています。特に職場などでのストレスが多い方は心の体調を崩す可能性がありますので、予防策としてご覧ください。