認知症の場合、症状などにより顔つきが変わることはあります。しかし、原因を理解しておかないと接し方を間違えたり、関係が悪くなると言ったこともあります。
そこで今回は、認知症患者さまと多く関わる博友会が、認知症の場合どのように顔つきが変わるか、原因として考えられるのは何か、表情別の接し方はどのようにすれば良いかを解説します。
ここで紹介する内容についてはあくまで一例です。まだ受診されていない方や、実践しても効果が見られない方は一度専門医のご相談ください。
目次
認知症の場合顔つきが変わることがある
認知症になると、一般的には顔が垂れる、表情が乏しくなる、元気のない顔になるといった顔つきになると言われています。
認知機能の低下は、外からの刺激の反応を乏しくさせます。さらに、抑うつ傾向の症状が出ることから無表情や、顔が垂れ元気の無い顔つきになることがあります。
しかし、これはあくまで一例であり全員に当てはまるわけではありません。また、別の原因により顔つきが変わることもあります。
認知症になると顔つきが変わる原因
ここでは、認知症になると顔つきが変わる原因を解説します。
筋肉のこわばり
レビー小体型の認知症や、パーキンソン病を併発している方は筋肉のこわばりが症状として現れます。表情筋が硬くなってしまい、表情が乏しく見える原因です。
この場合、手足の動きも悪くなっていることがほとんどなため、四肢の動きについても見てみましょう。手足に問題が無く、顔の表情のみが乏しい場合は精神的な理由も考えられます。
易怒性(怒りっぽくなる)の症状
認知症の症状の一つに易怒性(怒りっぽくなる)というものがあり、これにより目つきが悪くなる、怖い表情になるといったことが考えられます。
【表情別】身近な人の接し方
身近な人が認知症で顔つきが変わった場合、どのように接するのが良いかを解説します。
悲しそう、不安そうなくらい表情の場合
暗い表情の場合症状として、記憶力や判断能力の低下が起きている可能性があります。
こういった時は、決して怒らず話を丁寧に聴き、気持ちに寄り添いましょう。相槌をうつことで、認知症の方も安心感を覚えます。
また、ペースは相手に合わせることも忘れずに。ゆっくりと、落ち着いて話をすることが重要です。
無表情の場合
無表情の場合、周囲への興味・関心が薄れている可能性があります。
こういった時は、昔好きだった音楽を流す、趣味を促すなど刺激を感じてもらいましょう。また、昔の楽しかった思い出など覚えている内容を話してもらうのも重要です。
怒っている、険しい表情の場合
怒っている表情の場合、症状として易怒性により感情のコントロールができていない可能性があります。
こういった時は、無理に接せず見守ることも重要です。話しかけることにより口論になるなど本人の感情を高ぶらせてしまいます。
ただし、怪我をしないように見守ることは続けてください。さらに、会話や行動が原因で怒り始めた場合は、本人が嫌う内容についても把握しておきましょう。
その他に、認知症の方との接し方で「困った」「難しい」「どうすればいいのかわからない」などお悩みがありましたら、私たち博友会にご相談ください。
博友会は精神科救急医療として「時間外診療」も行っています
平岸病院では休日・祝日を含む365日、時間外診療を実施しております。心の体調が悪い時、医師の診察を受けたい時はお電話いただければ、夜中でも診察させていただきますのでまずはお電話ください。
また、認知症患者さまとの関わり方がわからないという方のご相談も承っております。一度ご本人と外来受診のうえ、ご相談いただけますと幸いです。
駐車場も完備しておりますので、お車でもお越し頂けます。
まとめ
今回は認知症の方の顔つきがどのように変わるかについて解説しました。一般的には無表情、元気がないなどの表情が多いですが、必ずしも全ての方に当てはまるわけではありません。
原因としては認知症が持つ症状の認知機能の低下や易怒性、パーキンソン病状などにより表情が変化していることがあります。
表情それぞれに原因があることが多いため、状況にあった接し方をするよう心がけましょう。また、関わり方が難しいと感じた場合は専門医に頼るのも手です。
博友会では、今回の記事以外にも認知症に関する悩みを解決する記事を多く公開しています。あなたの悩みの助けになれればと思いますので、ぜひご覧ください。