皆さんの周りの人がうつ病になってしまった時、どう接すればいいかお困りになった経験はありませんか?
「死にたい」「もう嫌だ」などと毎日言われ、どうにかして辛さを解消させてあげたいと思って何かしても、それが逆効果となってうつ症状を悪化させてしまう場合があります。
そこで今回は、うつ病の人相手にやってはいけないこと、及びうつ病の人との接し方のポイントについて解説します。
皆様のご不安解消の助けになれば幸いです。
それでは早速見ていきましょう。
目次
うつ病の人にやってはいけないこと
うつ病の人に避けてもらいたいのは以下の3つの事になります。
- 特別扱いする
- 励ます
- 説教する
それぞれについて、一つずつ解説します。
特別扱いをする
うつ病を治療するにあたり、うつ病の人への適切な支援が不可欠です。
もし会社や家庭などで担う仕事量が多すぎるのであれば、他の人が分担してあげてうつ病の人がリラックスできるよう配慮しなくてはなりません。
また、家などプライベートな空間で話を聞いてもらいたがっている時には、話し相手として傍にいてあげることでうつ症状の緩和に繋がります。
一方で、過度に特別扱いをするのも避けなくてはなりません。うつ病の人の中には周りからの支えを重荷に感じてしまう方もいるからです。
(また迷惑をかけてしまった)と罪悪感を抱き、その申し訳なさから症状が悪化してしまうケースがあります。
励ます
うつ病の人からネガティブな言葉が漏れ出た際、「頑張れ!」などと励ましの言葉をかけるのもなるべく避けなくてはなりません。
うつ病の人は心が弱り気味。いくら励ましの言葉をかけられたとしても、満足に力を発揮するのが難しい状態となっています。
真面目で几帳面なうつ病の方は、(頑張れと言われたのに頑張れなかった)と、期待に応えられなかったショックで落ち込んでしまうのです。
善意の励ましでうつ病の人を窮地に追い込む可能性が少なからず潜んでいます。
周りの人は不用意に激励の言葉をおかけにならないよう十分注意してください。
説教する
励ますのとは反対に、「怠けちゃダメだよ」などと説教するのも厳禁です。
叱られことで(やっぱり自分はダメなんだ)と自己否定的な考えが強くなり、うつ状態が悪化して回復が遅れるキッカケになりかねません。
うつ病は心や脳の病気。気合や説教ではなく、適切な対処が必要です。
うつ病の人との接し方について、すぐに実践できる2つのポイントを解説していきます。
うつ病の人との接し方のポイント
うつ病の人と接する際には、以下の2つのポイントに注意してコミュニケーションを図るようにしてください。
- 相手の話に耳を傾ける
- 安心させてあげられる言葉をかける
それぞれについて、一つずつ解説します。
相手の話に耳を傾ける
うつ病の人と接する際には、話に横やりを入れず、話にじっくりと耳を傾けてあげて下さい。
うつ病の人は多くの悩みを抱えており、話を聞いてもらえると自分を理解してもらえたことに喜びや勇気を得られるのです。
話し相手は親しい友人や家族など、既に信頼関係を築いている人が適切でしょう。
心の内をさらけ出すことで不安が穏やかになっていき、症状が少しずつ落ち着いてくるわけです。
一方で、うつ病の人が話したがっていない時に無理して会話に持ち込むと、うつ病の人の焦りを募らせ精神面に悪影響を与えてしまいかねません。
そのため、周りの人はうつ病の人がいつでも話し出せるような安心できる雰囲気作りに徹して頂きたいと思います。
安心させてあげられる言葉をかける
うつ病の人へは「無理しないでね」や「休んでいいんだよ」といった優しい声掛けが効果的です。
うつ病の人は日頃から些細な出来事にも疲労を感じて生活しているわけですから、”休むのも大切だよ”というメッセージを発信し続けるとリラックスしやすくなってきます。
うつ病の人は休むのが第一の仕事。今まで頑張ってきた分だけしっかりと息抜きをしなくてはなりません。
張り詰めた気分を解き放ってもらうためにも、うつ病の人へは常日頃から安心させてあげられる言葉をかけるようにして下さい。
まとめ
今回は、うつ病の人を相手にやってはいけないこと、及びうつ病の人との接し方のポイントについて解説させていただきました。
今回の記事のポイントは以下の通りです。
- うつ病の人へは特別扱いと励ましと説教を避けるべき
- うつ病の人と接する際には、相手の話にじっくりと耳を傾け、安心させられる言葉をかけるのが効果的
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