目次
はじめに
抗精神病薬ハロペリドール(セレネース)は、イライラや興奮を抑えるために使われている薬である。統合失調症にも効果があることで知られている。
抗精神病薬ハロペリドール(セレネース)とは?
画像:共和薬品工業株式会社
ブチロフェノン系の抗精神病薬ハロペリドール(商品名:セレネース)は、気持ちの興奮、そわそわ、イライラ、眠れないといった症状を抑えることができる。古くから使われている標準的な安定剤(メジャートランキライザー)で、陽性症状(妄想、幻覚、幻聴、混乱、興奮)に強い効果を見込める。
抗精神病薬ハロペリドール(セレネース)の効用・作用
①不安・緊張・妄想を鎮める。
②統合失調症を抑制する。
③躁うつ病、せん妄、ジスキネジア、ハンチントン病、トゥレット障害にも効果がある。
統合失調症の陽性症状を改善するためには、脳内で働いているドパミンの作用を抑える必要がある。ドパミンは、ドパミン受容体(D受容体)との結合することで作用するが、その中でも統合失調症ではD2受容体(ドパミン2受容体)が重要となる。 抗精神病薬ハロペリドール(セレネース)によってあらかじめD2受容体を阻害させておくことで、ドパミンと受容体の結合を抑止し、統合失調症の症状を軽減させる効果が期待できる。
抗精神病薬ハロペリドール(セレネース)のジェネリック製品は?
先発品は大日本住友製薬のセレネースだが、後発品は主に以下のものが挙げられる。
■リントン錠(0.75mg)(田辺三菱製薬)
■リントン錠(1.5mg)(田辺三菱製薬)
■ハロステン錠1mg(高田製薬)
■ハロステン錠2mg(高田製薬)
■ハロペリドール錠0.75mg「JG」(長生堂製薬)
■ハロペリドール錠0.75mg「アメル」(共和薬品)
■ハロペリドール錠0.75mg「ヨシトミ」(田辺三菱製薬)
■ハロペリドール錠1.5mg「JG」(長生堂製薬)
など
抗精神病薬ハロペリドール(セレネース)の併用時の注意点は?
脳の神経を鎮める他の安定剤を併用すると、ハロペリドール(セレネース)の作用や副作用が強くなる可能性がある。
またその一方で、パーキンソン病の薬と併用すると、双方の薬の作用が弱体化するため、注意が必要である。
その他にも、降圧薬や吐き気止めとの併用も、何らかの副作用が出てしまう恐れがあるため、ハロペリドール(セレネース)を服用する際は、医師としっかり相談しておくこと。
ちなみにハロペリドール(セレネース)を長期間服用し続けていると、口まわりの異常運動や舌のふるえが続く「遅発性ジスキネジア」を起こすリスクもある。「遅発性ジスキネジア」を一度発症すると治りにくいため、くれぐれも注意したい。
抗精神病薬ハロペリドール(セレネース)の副作用は?
■主な副作用
手のふるえ、体のこわばり、つっぱり、口の渇き、尿が出にくい、便秘、目のかすみ、立ちくらみ、動悸など
■重大な副作用
めったにないが、次のような副作用を引き起こす可能性がある。
動かず黙り込む、体の硬直、飲み込めない、急激な体温上昇、発汗、頻脈、ふるえ、精神変調、意識障害、遅発性ジスキネジア、不整脈、食欲不振、吐き気、激しい腹痛、ひどい便秘、だるい、のどの渇き、頭痛、吐き気、けいれん、発熱、喉の痛み、口内炎、皮下出血、手足のしびれ・こわばり、脱力、筋力低下、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿など。
抗精神病薬ハロペリドール(セレネース)を服用してはいけない人・注意すべき人
【使用不可】
・重い心臓病、パーキンソン病、レビー小体型認知症のある人。
・妊娠中の人。
【服用時には注意】
・心臓病、低血圧、肝臓病、腎臓病、てんかん、甲状腺機能亢進、低カリウム血症のある人。
・高齢者、寝たきり、体が弱っている人、肥満の人。
社会医療法人博友会は「精神科救急医療」体制が整っております。
平岸病院では休日・祝日を含む365日、時間外診療を実施しております。
電話番号:0125-38-8331
アクセス方法:
交通機関
◆JR⇒ 〔根室本線〕平岸駅下車(徒歩7分)
◆中央バス⇒
〔滝芦線〕〔砂芦線〕新光町停留所下車(徒歩1分)
〔高速ふらの号〕平岸停留所下車(徒歩7分)
駐車場も完備しておりますので、お車でもお越し頂けます。