PTSD(心的外傷ストレス障害)とは、とても怖い思いをした記憶がこころの傷となり、 そのことが何度も思い出されて、恐怖を感じ続ける病気です。
トラウマとなるようなストレスの後に発症する障害という意味で、心的外外傷後ストレス障害あるいは外傷後ストレス障害と呼ばれています。
発症するきっかけ
PTSDはその定義からもわかるように、生死にかかわるような危険を体験したり目撃することによって発症します。
発症率は、恐怖をもたらすような体験の重症度に応じて増えていくことが知られています。
PTSDを発症する代表的なものとして、以下のような体験があります。
- 深刻な事故
- 軍事戦闘
- 個人に対する暴力的な攻撃(性的暴行・身体的暴力・虐待・強盗・強奪)
- 人質になる
- テロ攻撃に遭う
- 戦争で捕虜になる
- 天災、または人災に遭う
- 生死に関わる病気であると診断される
また、自分に直接的ではなくても、家族や親しい友人の思わぬ怪我や、暴行による死を知ったことでPTSDが発症する場合もあります。
同体験で全員が発症するわけではない
前述した体験をすれば全員がPTSDを発症するというわけではありません。
発症に影響する要因としては、以下の2つがあります
- 過去に精神的な病気があった
- 過去に虐待などのトラウマがあった(PTSDを発症していなくても)
同じ被害を受けても、女性のほうがPTSDを発症しやすいとされており、また特殊な遺伝的な素因があった時には、多くのトラウマ的な出来事を体験した場合に、PTSDの発症率が上昇しやすいことが最近指摘されています。
(PTSD)発症には、各個人のPTSDへのなりやすさが関係し、このなりやすさには遺伝要因が関与していると考えられています。
出典:国立精神・神経医療研究センター
PTSDの症状を長引かせないために
PTSDは発症しても、その症状の多くは1〜2ヶ月程で自然に治っていきます。
しかしながら症状が慢性化し長引いてしまうことがあります。
その原因は、性別や遺伝的なこともありますが、一番は体験した後のサポートが十分でなかったことが挙げられます。
特に、被害の相談をした際に、心ない対応をされるなど、続けてトラウマになるような事があるとPTSDの回復は妨げられます。
また、人に言いたくないと思ってしまい、引きこもってしまうことも症状が長引く原因となります。
症状を長引かせないためにも、自分の話をよく聞いてくれる、信頼のできる医師やカウンセラーをみつけることが先決です。
なお、犯罪被害の場合には、警察を通じて、犯罪被害者支援センターの紹介などの心理的支援が受けられます。
また犯罪被害給付金制度によって、保健医療の費用の補助を受けることもできます。
社会医療法人博友会は「精神科救急医療」体制が整っております。
平岸病院では休日・祝日を含む365日、時間外診療を実施しております。
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