「最近眠れない、気分が沈みがち」「感情の起伏が不安定で、原因がわからない」
そんな悩みを抱えていませんか?
失恋や仕事の失敗などはっきりとした原因がある場合は時間が解決してくれる場合が多いですが、万が一精神疾患だった場合は治療無くして回復は難しいです。
そこで今回は、主な精神疾患の名前と概要、症状を解説していきます。もしあなたが悩んでいるなら、照らし合わせてみてください。
目次
主な精神疾患の名前と概要・症状を解説
早速ですが、日本で多いとされている精神疾患の名前と概要・主な症状についてお話ししていきます。
①依存症
アルコール依存症 薬物依存症 ギャンブル等依存症・・・やめたくてもやめられない。そんな自身のコントロールを失った症状全般を依存症と言います。
主な症状は以下の通り。
- やめたくてもやめられない(自分でコントロールできな)
- 強制的にやめると発汗やイライラや不安がおきる(離脱症状)
②うつ病
うつ病とは気分障害の一つであり、精神的ストレスや身体的ストレスなどの影響によって脳がうまく働かない状態です。日本では100人に6人がうつ病になるという調査結果があり、珍しくない疾患になります。
主な症状は以下の通り。
- 眠れない
- 食欲がない
- 一日中気分が落ち込んでいる
- 何をしても楽しめない
など
③解離性障害
自分が自分であるという感覚が失われる疾患。意識や記憶、思考などが分断されて体験されているように感じることが特徴で、かつては「ヒステリー」と呼ばれるものでした。
主な症状は以下の通り
- 自分の体から抜け出して自分を見ているという感覚(体外離脱体験)
- 自分が自分でないように感じる、自分の感情が感じられない(離人感)
- 想像上の友達を作り上げる
④強迫性障害
強迫性障害は強過ぎる不安やこだわりが日常に支障を及ぼす疾患です。自分ではそんなに気にしなくても大丈夫だとわかっていても、意思に反して頭に思い浮かんでしまう強迫観念。その行動をしないと落ち着かない強迫行為などが特徴の疾患です。
主な症状は以下の通り
- 何度も何度も手を洗う
- 誰かに危害を加えたかもしれないと思い、事件として取り上げられていないか警察や周いの人に確認する
- 戸締り、ガスの元栓などが気になり何度も確認しに戻る
など
⑤睡眠障害
睡眠障害は、睡眠に関連する多種多様な疾患の総称です。大きく3種類に分けられ、「不眠症」、「過眠症」、「睡眠時随伴症」といいます。この中で最も多いものは不眠症。不眠症は睡眠の量もしくは質が低下しており自覚的にも悩んでいる状態です。
主な症状は以下の通り。
- 不眠症:睡眠の質・量が足りず支障が出ている
- 過眠症:日中に過剰な眠気がおきる
- 睡眠随伴症:睡眠中におきる寝ぼけ(夜尿、歯ぎしりなど)
⑥摂食障害
食事の量や食べ方など、食事関係の行動に異常が見られ、体重・体系などのとらえ方などから心身共に影響が及ぶ疾患を摂食障害と呼びます。
一般的に「過食症」や「拒食症」と呼ばれるのもこの摂食障害の一種で、主な症状は以下の通り。
- 周囲からは「痩せ過ぎ」と言われるが、自分では太っていると思う
- 食べ物のことが頭から離れない
- 睡眠の障害がある
⑦双極性障害(躁 うつ病)
双極性障害はテンションが高く活動的過ぎる「躁状態」と、無気力で憂うつな気持ちになる「うつ状態」を繰り返す精神疾患です。躁状態はとても気分が良く、本人は病気であるという自覚が持ちにくい点に注意が必要。
主な症状は以下の通りです。
- 睡眠時間が2時間未満でも平気になる
- 話し続ける
- 根拠のない自信に満ち溢れている
- 気分が落ち込む
- 以上の症状を繰り返す
など
⑧適応障害
自分の置かれた環境に上手く適応できず、強い不安な抑うつ気分などによって社会生活に支障をきたす状態のことを適応障害と言います。
主な症状は以下の通り。
- 不安・抑うつ
- 思考力・集中力の低下
- 神経の過敏
- 不眠
- 涙が止まらない
- 無断欠勤
- 物を壊す
など
⑨統合失調症
統合失調症は脳が混乱してしまい、様々な働きをまとめることができなくなる疾患です。統合失調症には「陽性症状」と「陰性症状」があり、健康なときには無かった状態が現れることを陽性症状、健康な時にあったものが失われる状態を陰性症状と呼びます。
主な症状は以下の通りです
- 話にまとまりがなく、何が言いたいのかわからない(言葉のサラダとも)
- 身なりにまったく構わなくなり、入浴もしていない
- 感情の起伏が少なくなる
- 幻覚と妄想
⑩認知症
認知症は、様々な原因により認知機能が低下し、日常生活に支障が出る状態のこと。アルツハイマー型認知症は認知症の中でも最も多く、脳神経の変性と脳の萎縮により発生する認知症になります。
主な症状は以下の通り
- 数分前、数時間前のことを忘れる
- 同じことなんども言う
- 日付や曜日がわからなくなる
- 食べこぼしが増える
- 入浴の仕方がわからなくなる
など
⑪パーソナリティー障害
パーソナリティ障害は、大多数の人とは違う行動をしてしまい、本人が苦しんでいる状態、または周りが困っている場合に診断される精神疾患です。
また、パーソナリティ障害による生きづらさを感じ、うつ病や依存症など他の精神疾患を合併しているケースも少なくありません。
パーソナリティ障害の症状は大きく3つのグループに分けられ、その中でも合計10種類に分類されています。
類型 | 分類 | |
クラスターA群 | 奇妙で風変わりな群 | 妄想型/統合失調型/シゾイド |
クラスターB群 | 演技的・感情的で移り気の群 | 境界性/自己愛性/反社会性/演技性 |
クラスターC群 | 不安で内向的な群 | 依存性/回避性/強迫性 |
症状は分類によって様々であり、特に自己判断の難しい疾患となります。
⑫発達障害
発達障害は生まれつきの特性であり、自閉スペクトラム症、ADHD、チック症、吃音などが含まれます。これらは脳の働き方に違いがあり、同じ名前の障害であっても特性の現れ方が違う、いくつかの発達障害を併せ持っている場合などもあります。
⑬パニック障害・不安障害
突然パニック発作を起こし、そのために生活に支障が出ている状態をパニック障害といいます。パニック発作には「発汗、窒息感、吐き気、手足の震え」などがあり、「死んでしまうかも」と不安に思ってしまうことが特徴です。
パニック障害には主に以下の症状があります。
- パニック発作
- 予期不安(またパニック発作が起きるのではないかという不安により、生活に支障が出る症状)
- 広場恐怖(そこに行くと発作が起きるのでは無いか不安になり、その場所を避けるようになる症状)
⑭PTSD(心的外傷後ストレス障害)
心的外傷後ストレス障害とも呼ばれるPSTDは、強烈なショック体験、強い精神的ストレスにより心がダメージを受け、時間が経過した後も自分の意志とは関係なくフラッシュバックのように思い出してしまう、悪夢を見てしまう疾患です。
主な症状は以下の通りです。
- 突然辛かった記憶が蘇る
- 常に神経が張り詰めている
- 感覚が麻痺する
⑮てんかん
てんかんは、突然意識を失い反応がなくなるなどの「てんかん発作」を起こすことが特徴的な疾患です。原因や症状が人により様々であり、100人に1人がかかる可能性がある疾患になります。また、てんかんは原因不明の「特発性てんかん」、原因が明らかな「症候性てんかん」に分けられます。
主な症状は以下の通り。
- 光がチカチカ見える
- 手がぴくぴく動く
- 意識がなくなる
- 全身がけいれんする
など
精神疾患は自己判断が難しいので、専門医に相談を
精神疾患は身体の疾患以上に判断が難しいものになります。また、症状として判断能力の低下を起こすものもあるため、不安に感じたらまず専門医へ相談しましょう。
治療については疾患により異なりますが、薬物療法、カウンセリングなどを行っていく治療法が一般的です。
まとめ
今回は主な精神疾患の名前と概要・主な症状について解説させていただきました。
社会医療法人博友会は「精神科救急医療」体制が整っております。平岸病院では休日・祝日を含む365日、時間外診療を実施しているため、辛くなった時はお話を聴かせてください。
電話番号:0125-38-8331
アクセス方法:
◆JR⇒ 〔根室本線〕平岸駅下車(徒歩7分)
◆中央バス⇒
〔滝芦線〕〔砂芦線〕新光町停留所下車(徒歩1分)
〔高速ふらの号〕平岸停留所下車(徒歩7分)
駐車場も完備しておりますので、お車でもお越し頂けます。